千葉県船橋市の税理士 山田会計事務所/山田洋子税理士事務所。起業支援、自計化支援、ブログ配信、弥生会計導入支援など!千葉市、市川市など対応!

<< 「創業支援事業計画」認定市区町村が広がっています!! | main |
シャープが1億円の減資を5億円に!読み解くカギは税制にある!税理士が徹底解説!!

こんにちは。船橋の会計事務所です。

先日よりシャープの減資問題がニュースに取り上げられ話題になりました。

元々は減資1億円という話でしたが、批判が出たからか減資の額は5億円とする方針です。


そもそも、減資とは何か?減資で1億円、5億円という額に理由はあるのか。

そんな疑問を解消頂ければ幸いです。



【概要】減資とは?そのメリット・デメリットは?

減資と言えば少し前にスカイマークの減資事件が話題になりました。

あれは元株主の株券を全て紙くずにして、新しいスポンサーを付けるというものでした。

しかし、今回の減資はスカイマークの減資とは全く意味が異なります。

そもそもスカイマークの減資が非常に特殊なケースで株主に入れ替えを行う資本政策であり

一般的な減資とは異なります。いわゆる100%減資という言い方をしているだけです。


さて、では会社法上の減資とは以下の2種類のことを言います。

 〕償減資 ⇒ 株主に金銭等の払い戻しをする実質的な減資

◆〔欺減資 ⇒ 株主に払い戻しがない形式的な減資


一般的な減資は△離院璽垢圧倒的に多いでしょう。

,慮沙颪呂い錣罎觧駛槓Гぬ瓩靴箸いΔ發里如投資信託の特別分配金に近いです。


では△減資ではどのようなデメリットがあるのか?正直ほとんどありません。

形式的な減資ですので株主が所有する株券の価値が減少することもないですし、

株主にとってのデメリットはほとんどないと言ってよいでしょう。

資本金が減るので会社が危ういと思われることくらいです。

(上場企業の場合にはこのデメリットは大きいですが。)


逆に減資のメリットは?あります。

それは税制上の中小法人に該当するということです。

その中でも最も大きな影響があるのが欠損金の使用制限という規定です。


今までは会社で損失が発生した場合にはその損失は税制上も将来に繰り越すことが出来、

その損失を取り戻す程度の利益が溜まるまでは税金が発生することがありませんでした。

しかし、ここ数年の税制改正でこの取扱いが変わりました。

利益が出た場合には過去にどんな損失が出ようが50%までは課税しますという取扱いに改正しました


シャープは連結ベースですが2期前と3期前に合計で1兆円程度の損失を計上しています。

つまり今までは今後1兆円の利益が出ても税金はかかりませんよ、

という取扱いだったのが、必ず税金はかかるようになってしまったわけです。

例えば、1000億円の利益が出た場合に、50%課税されれば150億円程度の納税が必要なところ、

減資が成功すれば0円で済みますよ、という話です。

これでは経営再建どころの話ではないということが、今回の減資に至る訳です。



【税制の取扱い】1億円・5億円の減資とは?

では、そもそも何故1億円に減資する予定だったのか?

それは税制上の中小法人に該当するのが資本金1億円以下の企業だからです

それを今回は5億円に訂正してきました。


では5億円とはどういう意味があるのか?

(ここから先は予測の話になります)


例えばシャープの子会社は多数ありますが、その子会社に多額の欠損金があるとします。

その子会社の資本金が1億円以下であれば、子会社は税制上の中小法人に該当するか?


子会社は資本金が1億円以下の会社であっても上記の中小法人に該当しないケースがあります。

それはその会社の100%親会社の資本金が5億円以上である場合です。


つまり、資本金が5億円未満であってもシャープは中小法人に該当せず、優遇規定を受けることは出来ません。

しかし、資本金が1億円以下の子会社についてはこの減資により優遇規定を受けることが出来るようになるのです。



まとめると税制上の中小法人とは以下の両方に該当する必要があります。

○ 資本金が1億円以下であること

○ 親会社の資本金が5億円未満であること


つまり、シャープが保有している過去の損失は親会社だけではなく、

子会社が計上したものが相当額あるのではないでしょうか。


そこで親会社の欠損金利用はストップがかかったので

せめて子会社の欠損金だけでも全額使用できるように5億円への減資に変更したと。

その場合には、5億円では『5億円未満』に該当しないので、中途半端な4.9億円程度の減資になるでしょう。

もしそのような結果になれば、こちらは予測ではなく事実である可能性が高いです。



【さらに深堀】シャープが行うべきスキームとは?組織再編を交えて妄想してみた

ここからは妄想の域を出ませんので、あくまで与太話として。

シャープにおいて過去に1兆円の損失が計上されましたが、

この大部分が子会社において発生した損失だとしましょう。

便宜上、過去の多額の損失を計上した子会社をA社とします。


その場合には、上記の通り親会社の資本金を5億円未満とすれば、欠損金を有効活用することが出来ます。


しかし日本の法人税は、通常は単体納税という制度を採用していますので、

子会社で計上した過去の損失(欠損金)は、子会社の利益としか相殺できません。

しかしこれを可能にするスキームがあります。


今回のケースであれば、以下の流れです。

 .轡磧璽廚搬舂未侶臑散發鯤えるA社が合併

◆.轡磧璽廚1億円に減資

 シャープを親会社として連結納税という制度を選択する

この方法を使うと、子会社で発生した欠損金がグループ全体で利用できることになる訳です。


しかし、今回は△了駛楸發1億円に減資するのが実現できそうにありません。

その場合には、シャープをホールディングス化するという方法があります。


具体的には以下の流れ

 .轡磧璽廚鬟曄璽襯妊ングス会社として、収益事業を子会社に移管する

◆,修虜櫃房益性が高い事業を、欠損金を抱えるA社に移管する

 シャープが資本金を5億円未満に減資する


もし仮にシャープが上記に近いような動きをし始めれば、

私の妄想が現実である可能性が高いです。



一応PRしておきますと、山田会計ではこういった会社の

納税負担を最適化するためのスキーム相談も承ります。

上記はあくまで概要部分だけの話ですので、

実際には注意点や他のスキームも山ほどあります。


お気軽にお問い合わせください。
 
カテゴリ:法人節税対策 | 12:30 | - | -

c